「どうされました?何かお探し物でも?」
この図書館には不思議な噂が流れている。
その噂を確かめるべく、今日ここまでやってきたのだ。
この図書館は夜中まで営業しており、その時間にはほとんど人はいない。
「もし、よければ私も探しましょうか?」
この少女は噂を知っているのだろうか?
興味交じりに聞いてみる。
「…勿論知っていますよ。よろしければ、ご案内しましょうか?」
私は二つ返事で了解した。彼女の瞳を見ていたら、なんだか意識が遠のいていく。
図書館に現れるという悪魔。
その悪魔に魅了されたものは、朽ちることなく永遠に悪魔の下で管理される。
今日もまた、悪魔に魅了されたものが一人…。