未曾有の大災害。

いずれ来るとは知ってはいたが、心のどこかでは他人事だった。

町は崩れ、人はつぶれ、家族は離散し、食べるものもない。

希望は薄れ、絶望が覆う災害の爪痕。

しかし、彼女の心は折れない。

何度も絶望を味わい、何度も辛酸を舐めてきた。

苦しくないわけじゃない。痛くないわけじゃない。悲しくないわけじゃない。

ただ、彼女にあるのは進み続けるという気持ちだけだ。

その思いが彼女の心を決して折らせない。

彼女の意思は誰よりも強く、誰よりも真っすぐなのだ。

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