凛々しい少年がいた。

少年は言葉こそ少ないが、優しく、誰よりも人の痛みを感じ入ることのできる感受性を持っていた。

きらりと光るその瞳にはどこか憂いを秘めているようにも思われた。

少年はある時海外に旅立っていった。

そこで、少年との思い出は終わる。

だが、最後に少年が言った言葉が頭から離れない。

「君だけは、どうしてもわからない。」

その言葉の真意を確かめるべく、少年の元へと向かう。

真意を知ることへの不安を抱えたまま。

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